- - 15年間の海外赴任生活のエピソード - -

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メリーポピンズの世界

海外生活でまず始めなくてはならないのが住宅探しですよね。
ロンドンの街は、今も’メリ-ポピンズ’の映画の世界からそのまま出て来たような趣があり、おそらく百年後も変わらないのでしょう。
ロンドンの住宅家屋は大きく分けて四つの仕様があります。一軒家即ちディタッチ(detached)、左右対称の二軒が背中合わせに付いているセミディタッチ(semi-detached)、そして日本でいうマンションのフラット(flat)、さらに横に連なって長屋のようなタウンハウス(town house)です。

ロンドン滞在中最初の3年ほどは、ロンドンの南のウィンブルドンに近いフラットに住んでいましたが、金時ママがみずから探し出して付近にあったこのタウンハウスに移りました。



ここは8軒ほどが2軒づつ対になって、少しづつずれて繋がっており,各戸三階建てとなっています。1階部分はガレージとユティリティールーム、小部屋があり、2階にキッチン、リビングダイニング、三階にベッドルームが三つという構成でした。各部屋自体は日本よりは大き目ですが、基本的レイアウトはよく似ていると思います。
 
そもそも地震もないロンドンの家は、何百年も前に建ったものが多く、その間にレンガ作りの外装は殆ど変わっていないようです。一方室内はいろいろとお金をかけて模様替えをしているようで、どのお宅に伺っても小奇麗に家具、カーテンや置物に工夫がされています。



今の我が家の室内写真の中に写っている家具も、このロンドン時代のものが多いのです。特に少し黄色がかったサイドボードやライティングデスク、飾り棚はユー(YEW=西洋いちい)と呼ばれる材質のものです。

余談になりますが、ロンドン市内の多くの土地はウェストミンスター卿の所有で、住人は何百年というリースで借りています。不動産の案内でよく999年リースなどというのも見かけます。したがって住む人も土地そのものに対する執着よりは、家に対する愛着を持つことになるのだと思います。



室内は通常スチーム暖房(左写真の壁に沿って見える)が一般的であり,冷房の必要は殆どありません。一年のうちでじっとしていて汗をかくような日は何日とありません。この暖房装置も百年前から変わらないのではないかと思わせるような単純なもので、頭についたバルブを回して温度の調節をし、自動温度調節などという洒落たものはありません。更に各水道の蛇口も水とお湯が分かれており,適温の水を出すことが出来ません。これは、イギリス人が一旦水を溜めてから手や顔をあるから不便を感じないといいますが...
 
昔に建った家が多いことからも、通常リビングには暖炉があります。ところが今では公害防止の観点から、ロンドン市の規制でその使用は禁止されています。

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